相場の見方つかみ方一覧

天井三日 底百日

この格言は、長期投資を心がけている向きには関係がなく、目先的に小波動を狙う人が、相場のサイクルとはそういうものだと覚えておくのに便利な格言である。

相場の推移の典型とは、ちょうどなだらかな山の稜線を描くように、ゆっくり上昇していき、突如として急勾配を登りつめたと思ったとたん、急坂を一気に下り、再び次の上昇を始めるまで長い期間にわたって横ばいを続ける。その感じを、仮に日数で表現するとすれば「天井三日、底百日」または「天井三日、底三年」ということになる。

短期の売買をする人は、この相場のサイクルのなかでわずかの期間だけが勝負どきだと知らなければならない。いったん時期をはずしてしまうと、長い間辛抱しなければならなくなるが、元来が短期戦型の人にはそれが苦痛であり、こらえきれずに投げ出すことにもなる。しかも、早々に見込み違いに気づいて投げるならいいのだが、やや手遅れになるために痛手は大きくなりやすい。短期なら短期、長期なら長期と、売買の期間を最初から決めてかかり、もし見込みが違ったら早めに処置することを考えなければならない。

その期間の一応のめどを、格言では「小回り三月、大回り三年」といい、短期は3力月、長期は3年間を周期として考えるべきだとしている。むろん、必ずしも3月と3年というわけではないが、景気の循環と株価の波動が、ほぼそのサイクルを描くところに経験的根拠を求めている。


逆日歩に買いなし

信用取引には買い建てと売り建てがある。買い建ては値上がりを待って売り、売り建ては値下がりを待ってその差益を得ようとするものだ。この場合、買い方は買い方金利を支払い、売り方は売り方金利を受け取る。ところが売り方の建て玉が買い方のそれを上回ると、売り方は買い方に日歩を支払わなければならなくなる。これが逆日歩(ぎゃくひぶ)である。売りに対して買いが少なくなればなるほど、逆日歩は大きくなり、売り方は窮地に立つ。そこで売り方はたまらず高値を承知で買い戻す(これを踏むという)ことになるわけだ。当然ながら、この買い戻しによって株価はさらに高くなる。これが踏み上げ相場である。

とすると「逆日歩は買い」ともいえそうだ。事実、「逆日歩に売りなし」という格言もあり、目先的には決して間違いとはいえないが、少し長い目で見た場合は、やはり「逆日歩に買いなし」と見るべきだろう。つまり、買い方が売り方を締めつけることが、相場本来の流れにさからう動きと見れば、その反動は必至というわけである。